
ポータブルBluetoothレシーバー・iFi audio GO blu Airをレビュー・評価!GO blu Airは買いのポータブルオーディオ機器なのでしょうか?GO bluとの比較も!
はじめに
ポータブルオーディオの世界に常に新しい風を吹き込むiFi audioから、またまた注目のニューフェイスが登場したってことで、早速じっくり試させてもらったよ。それが今回レビューする「GO blu Air」だ!
GO blu Airは、大ヒットを記録したポータブルBluetooth DAC/AMP「GO blu」の思想を受け継ぎつつ、「Air(空気のように軽快)」なコンセプトを徹底的に突き詰めたモデルだね。USB-DAC機能を割り切って、Bluetoothレシーバーとしての性能と携帯性に全振りした意欲作なんだ。
ちなみに、今回のレビューにおける私のリファレンス機材はこんな感じ。
- リファレンスDAC/ヘッドホンアンプ: iFi Audio micro iDSD Signature
- リファレンスヘッドホン(開放型・アンバランス): AKG K702
- リファレンスヘッドホン(開放型・バランス): ゼンハイザー HD 600
- リファレンスヘッドホン(密閉型・アンバランス): Victor HA-MX100V
- リファレンスヘッドホン(密閉型・バランス): SONY MDR-M1ST
GO blu Airのような超小型機が、据え置きのmicro iDSD Signatureや、鳴らしにくいと言われるHD 600、K702といった名機をどこまでドライブできるのか?そして、そのサウンドクオリティは「本家GO blu」と比べてどうなのか?この厳しい耳でしっかりチェックしていくから、最後までよろしく!
iFi audio GO blu Airの概要
GO blu Airは、2025年10月31日に参考価格¥22,222(税込)で発売された、iFi audioのポータブルBluetoothレシーバーだ。
このモデルの最大のミッションは、「スマートフォンで聴く手軽さはそのままに、フルサイズHi-Fi機器に匹敵する高音質を手のひらサイズで実現すること」。
そのために、上位機GO bluにあったUSB-DAC機能を思い切って省略し、その分をBluetoothレシーバーとしての回路設計や長時間駆動、そして何より価格の抑制に活かしているんだ。デザインはGO blu譲りのクロノダイヤルを搭載しつつ、本体重量をわずか約31gに抑え、さらに着脱式マグネットクリップまで標準装備。まさに、日常のBGMから本格的なリスニングまで、”どこでもHi-Fi”を実現するための最適解と言えるガジェットに仕上がっているよ。
iFi audio GO blu Airの内容・特徴を詳しく解説
GO blu Airがただの「小型Bluetoothアンプ」で終わらない理由、それはiFi audioらしい徹底した設計思想にあるんだ。ここでは、その内容と特徴を項目ごとに深掘りしていくよ。
独立構成のHi-Fi回路設計:「小さな巨人」の心臓部
多くのBluetooth DACが、Bluetoothの受信、デジタル-アナログ変換(DAC)、そしてヘッドホンの駆動(アンプ)の全ての工程をたった1つのSoC(System on Chip)で済ませちゃうのに対し、GO blu Airは全然違うアプローチをとってるんだ。
まるで高級オーディオ機器のように、「受信」「DAC」「アンプ」の各セクションを独立分離して設計しているんだよ。これは、それぞれの工程に最適な専用チップを充てることで、互いの干渉を防ぎ、ノイズを最小限に抑えるためのガチなHi-Fi設計だ。この小さな筐体の中でこれを実現してるって、本当に驚きだよね。
Qualcom QCC5144とCirrus Logic MasterHIFI DACによる高精度処理
じゃあ、具体的にどんなチップが使われてるかというと、ここも妥協なし。
まず、Bluetoothの受信を担当するのはQualcomm QCC5144 チップセットだ。これは最新のBluetooth 5.2に対応し、LDACやaptX Adaptiveなど、現在の主要な高音質コーデックを網羅的にサポートする高性能チップだね。安定した接続と低遅延、そして高ビットレートのデータ転送を実現してくれるんだ。
そして、受け取ったデジタル信号を高精度なアナログ信号に変換(D/A変換)するのは、Cirrus Logic MasterHIFI DACだ。DACチップの性能は音質の核となる部分だけど、MasterHIFIを冠するチップを採用することで、細部までクリアで情報量の多いサウンドを実現している。
さらに、アナログ信号を増幅するヘッドホンアンプ部には、ツインモノラルアンプを搭載。左右のチャンネルを独立させたモノラル構成のアンプを2基使うことで、セパレーション(左右の分離感)が格段に向上し、立体感のある音場表現を可能にしているんだ。最大出力も256mW(32Ω時)と、このサイズからは考えられないほどのパワフルな駆動力を実現している。この三位一体の独立構成こそが、GO blu Airが「フルサイズHi-Fi機器に匹敵するサウンドクオリティ」と謳われる所以なんだね。
着脱式マグネットクリップで持ち運びが革命的に楽ちん
GO blu Airの「Air」たる所以の一つが、この着脱式マグネットクリップだ。このクリップがとにかく便利!本体背面に取り付けると、バッグのストラップ、Tシャツの襟、ジャケットのポケット、ベルトなど、好きな場所にパチッと装着できるんだ。
GO bluはポータブルとして優秀だったけど、持ち運びにはポーチやケースが必須だった。でもAirなら、アクセサリーいらずで即座に装着可能。ジョギング中でも、デスクワーク中でも、ケーブルをぶらつかせることなく、身につけるオーディオとして使えるのが最高だ。従来のGO blu用保護ケースにもちゃんと対応してるから、気分で使い分けられるのも嬉しいね。
クリアな通話を支えるMEMSマイクとノイズ抑制技術
ポータブルオーディオ機器だからこそ、通話品質も重要だよね。GO blu Airは、高感度の内蔵MEMSマイクを搭載している。
さらに、Qualcommの誇るノイズ・エコー抑制技術を採用しているから、カフェや駅といった騒がしい環境下でも、こちらの声を明瞭に相手に届けることができるんだ。オンライン会議や、友達とのゲームボイスチャットでも、マイク性能を気にせず使えるのは、今の時代には欠かせない機能だね。
安定したBluetooth 5.2接続と多彩な高音質コーデック対応
接続の安定性と音質を決めるBluetooth性能も最新仕様だ。Bluetooth 5.2に対応し、通信の安定性や省電力性、そして低遅延を両立させている。
そして、オーディオファンを唸らせるのは、その対応コーデックの網羅性だ。Androidの代名詞とも言えるLDAC / LHDC (HWA)、高音質と低遅延を両立するaptX Adaptive / aptX HD / aptX、そしてiPhoneユーザーのAACや標準のSBCまで、主要なコーデックをすべてサポートしているんだ。これにより、手持ちのスマホやPCがどんなOSであっても、そのデバイスで利用可能な最高の音質で音楽を楽しむことができるんだよ。
アナログ音質補正機能「XBass」「XSpace」
iFi audio製品のアイデンティティとも言えるアナログ音質補正機能も、もちろん搭載されている。これがまたデジタル処理じゃないのがミソで、音の根幹を崩さずに、アナログ回路で音を補正してくれるのが特徴だ。
- XBass(低音補正): 低音域を自然に強調し、特に開放型ヘッドホンや低音が控えめな楽曲に、迫力と温かみを加えてくれる。
- XSpace(音場拡張): 音場の広がりを仮想的に拡張し、密閉型ヘッドホンで聴いた時の頭内定位感を緩和。まるでライブ会場のような、自然で広大なサウンドステージを再現してくれるんだ。
これら二つの機能は同時使用も可能で、さらに内部で「標準」「最小位相」フィルターによる音の微調整もできる。自分の好みや、聴くヘッドホン、楽曲に合わせて、音を「自分専用」にカスタムできるのが本当に楽しいところだね。
直感的なクロノダイヤル操作
操作系は、GO bluで好評だった「クロノダイヤル」を踏襲している。このダイヤルに、音量調整と再生コントロールの全てが集約されているんだ。
- 回転: 滑らかで正確な音量調整が可能。
- 短押し: 再生 / 一時停止を瞬時に切り替え。
- 短押し(ダブル/トリプル): 曲送り / 曲戻し。
- 長押し: スマートフォンの音声アシスタントを起動。
これにより、本体をポケットやバッグにクリップした状態でも、ダイヤル一つで全ての操作がワンハンドで快適に行える。使ってみるとわかるけど、この直感的な操作性は、ポータブル機器において本当に重要だ。
長時間再生と快適な携帯性
Bluetoothレシーバーとして重要なバッテリー性能も進化している。フル充電で最大10時間の連続再生が可能になったんだ。これなら通勤通学はもちろん、出張や長距離フライトでも安心して使えるレベルだね。
充電ポートは汎用性の高いUSB Type-C。そして、通話用マイクも搭載されているから、本当にこれ一つでオーディオもコミュニケーションも完結させることができる。本体重量は約31gで、卵一個分くらいの軽さだから、身につけているのを忘れるほど快適だよ。
iFi audio GO blu Airの内容・特徴を箇条書きで簡潔にまとめる
- 完全ワイヤレス特化設計: USB-DAC機能を省き、Bluetoothレシーバーとしての性能と携帯性を追求。
- 独立Hi-Fi回路: 受信(QCC5144)、DAC(Cirrus Logic MasterHIFI)、アンプ(ツインモノラル)を独立構成。
- 高出力: 超小型ながら最大256mW(32Ω)の駆動力。
- 幅広い接続性: 4.4mmバランスと3.5mm S-Balancedの両出力端子を搭載。
- 全コーデック対応: LDAC、LHDC、aptX Adaptiveなど主要な高音質コーデックをフルサポート。
- アナログ音質補正: 低音強調「XBass」と音場拡張「XSpace」を搭載。
- 抜群の携帯性: 約31gの軽量ボディに着脱式マグネットクリップを標準装備。
- 長時間再生: 最大約10時間の連続再生が可能。
- 快適な操作性: 音量と再生制御を兼ねた「クロノダイヤル」による直感操作。
iFi audio GO blu Airの仕様
重要なスペックは改めてチェック!
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| Bluetoothチップセット | Qualcomm QCC5144 |
| Bluetoothバージョン | 5.2 |
| 対応コーデック | LDAC / LHDC (HWA) / aptX Adaptive / aptX HD / aptX / AAC / SBC |
| 出力端子 | 4.4mmバランス / 3.5mm S-Balanced |
| 最大出力 | 256mW(32Ω時) |
| 再生時間 | 約10時間 |
| 重量 | 約31g |
| 付属品 | 着脱式マグネットクリップ、USB Type-C to Type-Aケーブル、保護ポーチ、クイックスタートガイド |
上位機GO bluとの違い
GO blu Airの立ち位置を理解する上で、やはり上位モデルのGO bluとの違いは避けて通れないよね。一言で言えば、「USB-DAC機能を割り切り、Bluetooth性能と再生時間を強化して、より手軽な価格を実現したモデル」だ。
主な違いをピックアップすると:
- 価格差: GO blu Airの参考価格¥22,222に対し、GO bluは(時期によるが)約8,000円ほど高い価格設定になっている。この価格差は、USB-DAC機能の有無と、筐体の高級感(GO bluのほうがより金属感と重厚感がある)から来ているね。
- USB-DAC機能の省略: GO bluの最大の強みだった、PCやスマホとUSB接続することで最大24bit/96kHzの有線DACとしても使える機能が、GO blu Airでは省略されている。ここはGO blu Airが「ワイヤレス特化」であることの明確な証拠だ。
- Bluetoothチップの世代交代: GO bluがQCC5100だったのに対し、GO blu Airはより新しいQCC5144を採用。Bluetoothバージョンも5.1から5.2へ進化している。ただし、コーデックについては、GO bluが持っていた低遅延のaptX LL(Low Latency)がAirではサポート対象外となっている。ゲーム用途を重視する人はGO bluの方が有利かもしれない。
- 再生時間の強化: バッテリー容量は同じ450mAhながら、GO bluの約8時間に対し、GO blu Airは約10時間に延びている。USB-DAC回路がなくなったことや、チップセットの省電力化が効いているようだ。
- 出力の違い: 最大出力の数値はGO blu Airの方が微かに高いが、実際の駆動力的にはほぼ同等。DACチップも両機ともCirrus Logic「CS43131」を採用しており、音質の核となる部分は共通だ。
要するに、「有線接続はいらない!最高のワイヤレス音質と携帯性、そして長時間バッテリーが欲しい!」というユーザーにとって、GO blu Airは価格も含めて最高の選択肢になったと言えるね。
GO blu AirとGO bluの比較表
| 項目 | GO Blu Air | GO Blu |
|---|---|---|
| Bluetoothチップセット | Qualcomm QCC 5144 | Qualcomm QCC5100 |
| Bluetoothバージョン | 5.2 | 5.1 |
| Bluetoothコーデック | LDAC、LHDC/HWA、aptX Adaptive、aptX HD、aptX、AAC、SBC | LDAC、LHDC/HWA、aptX Adaptive、aptX HD、aptX LL、aptX、AAC、SBC |
| DAC | Cirrus Logic「CS43131」 | Cirrus Logic「CS43131」 |
| 入力 | Bluetoothのみ | Bluetooth、USB-C(最大24bit/96kHz) |
| 出力端子 | 4.4mmバランス、3.5mm S-balanced | 4.4mmフルバランス、3.5mm S-balanced |
| 定格出力(4.4mm/32Ω) | ≥262mW / 2.9V | 245mW / 32Ω |
| 定格出力(3.5mm/32Ω) | ≥165mW / 2.3V | 165mW / 32Ω |
| 連続再生時間 | 約10時間 | 約8時間 |
| サイズ | クリップ装着時:約53.5×33.7×22mm
非装着時:約53.5×33.7×13mm |
約55×34×13mm |
| 重量 | 約31g | 約27g |
| 付属品 | 着脱式マグネットクリップ、USB-C to Aケーブル、マイクロファイバーポーチ、クイックスタートガイド | USB-Cケーブル、収納ポーチ(製品により異なる) |
| 参考価格 | ¥22,222(税込) | 約¥30,000前後(GO blu発売当時) |
※定格出力は、GO blu Airの方がわずかに高い数値が公表されているけど、体感的な駆動力はほぼ同等レベルと見て問題ないだろう。
iFi audio GO blu Airのレビュー
さあ、いよいよ本番!私のリファレンス機材たちを使って、GO blu Airの実力を徹底的にレビューしていくよ。
音質
結論から言うと、「このサイズからこの音が出るの?」と本気で驚いた。iFi audioの「micro iDSD Signature」のような据え置きのハイエンド機を知っている身からすると、こんな小さなデバイスが高音質を謳うのは正直懐疑的だったんだけど、その独立構成Hi-Fi設計は伊達じゃないね。
低域
低域は、このサイズ感からは信じられないほど深く、そしてタイトだ。ただ量感を増すだけじゃなくて、ベースラインやバスドラムの輪郭がしっかり捉えられる。
Victor HA-MX100V(密閉型)で聴くと、キックの沈み込みのスピード感が気持ちいい。ズシッと響かせつつ、すぐに収束するから、音がモタつかないんだ。XBassをオンにすると、その迫力にグッと厚みと温かみが加わる。特に低音の量感が不足しがちなAKG K702(開放型)でXBassを試すと、K702のクリアさを保ちつつ、サウンドに重厚感がプラスされ、非常に実用的なチューニングになるのが素晴らしいね。
中域
中域はクリアで自然、そして定位が正確だ。ボーカルの息づかいや、ギターの弦の震えがリアルに伝わってくる。
ゼンハイザー HD 600(バランス接続)でクラシックやジャズを聴くと、GO blu Airのツインモノラルアンプが効いているのがよくわかる。楽器一つ一つのセパレーションがしっかりしていて、まるで目の前で演奏しているかのような立体感があるんだ。特に、MDR-M1STのようなモニタリング志向のヘッドホンでも、色付けが少なく、音源の良さをストレートに引き出してくれるのが好印象だった。
高域
高域は伸びやかで繊細、でも刺さらない。iFi audioらしい、やや明るく元気な傾向は保ちつつも、全体としては非常にニュートラルなバランスだ。
K702の持ち味である「澄み切った高域」をしっかり表現しつつも、キンキンするような刺激的な成分は抑えられている。シンバルやハイハットの残響が空中に綺麗に消えていく様は、さすがMasterHIFI DACといったところ。情報量の多さが際立っていて、音源に録音された微細な空気感まで感じ取れるよ。
音場
音場は、小型機としては非常に広い。前述したツインモノラルアンプによるセパレーションの良さが、音場を左右に広く、そして奥行き方向にもしっかりと展開させている。
XSpace機能をオンにすると、その広がりがさらに強調される。特に密閉型のMDR-M1STやHA-MX100Vで使うと効果的だ。頭の真ん中で鳴っている感覚(頭内定位)が和らぎ、一気にスピーカーで聴いているような感覚に近くなる。このXSpaceがアナログ処理のおかげか、不自然なエコー感や歪みがほとんどないのが実用レベルで本当に優秀なんだ。
駆動力(十分に高い。HD 600やK702を普通に鳴らせる)
この小型ボディで、私のリファレンス機材の中でも特に鳴らしにくいとされるゼンハイザー HD 600(300Ω)や、開放型で駆動力が必要なAKG K702(62Ω)をどこまで鳴らせるか?これが最大の焦点だったけど、結果は「十分に高い、むしろ驚異的」だったよ。
4.4mmバランス接続でHD 600を繋いだところ、音量を7割〜8割程度まで上げれば、十分な音量と、しっかりとした低音の制動力を得ることができた。もちろんmicro iDSD Signatureのような据え置き機が持つ「底力」には及ばないけど、GO blu Airは「鳴らせる」レベルを遥かに超えて、「HD 600の持ち味を引き出し、音楽を楽しく聴かせてくれる」レベルに達している。
特にバランス駆動の恩恵は大きく、HD 600やM1STのようなバランス対応ヘッドホンを持っているなら、GO blu Airの4.4mm端子を使うべきだ。ポータブル機としてこれだけの駆動力を確保できているのは、やはり独立構成のアンプ設計の勝利と言えるね。
「XBass」と「XSpace」による音の変化(自然で実用レベル)
前述の通り、この2つのアナログ補正機能は非常に自然で実用的だ。デジタルイコライザーでありがちな、特定の帯域を無理やり持ち上げて全体のバランスを崩したり、音が痩せたりすることがない。
XBassは、低域の”厚みと温かみ”を増すイメージ。クラブミュージックやロックで迫力を出したい時、または開放型で低音が物足りない時に最高だ。XSpaceは、音場を“奥と横に広げる”イメージ。ライブ音源やクラシック、そして密閉型ヘッドホンで広大なサウンドステージを楽しみたい時に抜群の効果を発揮する。気分やTPO、そしてヘッドホンの特性に合わせて、気軽に音をカスタムできるのが本当に便利で、個人的にはGO blu Airの強力な武器だと思うよ。
ノイズなど(高能率イヤホンなどでホワイトノイズが出る場合あり。ギャングエラーはない)
音質のレビューの仕上げとして、ノイズや操作時の問題についても触れておこう。
ホワイトノイズ: 駆動力の高いアンプの宿命として、感度の非常に高いIEM(インイヤーモニター)を接続した場合、微かにホワイトノイズが聞こえることがあった。しかし、これは高感度なイヤホン特有の現象であり、一般的なヘッドホンや、比較的感度の低い私のリファレンス機材(K702、HD 600など)では、ノイズは全く気にならなかった。
ギャングエラー: 音量調整の際に、左右の音のバランスが崩れる現象(ギャングエラー)は、アナログボリュームでは起こりがちだけど、GO blu Airのデジタル制御のクロノダイヤルでは皆無だった。これは非常に快適で、特に小音量で音楽を聴く際も安心して使えるポイントだ。
機能性(アプリ「iFi Nexis」でできることがシンプルすぎるなどはある)
GO blu Airは、iFi audioのコントロールアプリ「iFi Nexis」に対応している。ただし、GO blu Airでアプリを使ってできることは、GO blu同様に非常にシンプルだ。
接続コーデックの確認、バッテリー残量のチェック、そしてDACのデジタルフィルター(標準/最小位相)の切り替えくらい。音質補正(XBass/XSpace)はあくまで本体の物理ボタンで操作する設計なんだ。
このシンプルさは、良く言えば「複雑な設定は不要、本体操作で完結する」というiFi audioの設計思想の現れであり、悪く言えば「多機能なカスタムを楽しみたいユーザーには物足りない」と感じるかもしれない。個人的には、サッと繋いでサッと聴くワイヤレスレシーバーとしては、このシンプルさがむしろGO blu Airのコンセプトに合っていると思うね。
操作性
操作性の要であるクロノダイヤルは、本当に秀逸だ。
回転のトルク感は適度で、音量調整は細かく正確に行える。カチカチと節度感があるクリック式ではなく、スムーズな回転式なのも、音量を直感的に素早く変えられて良い。
再生/一時停止、曲送り/戻しといった基本操作は、短押しやダブルクリックでサクサク行えるし、長押しで音声アシスタントを起動できるのも、スマホを取り出す手間が省けて便利だ。本体が軽量でマグネットクリップで固定できるから、片手だけで全ての操作が完結するという体験は、従来のポータブルアンプにはない快適さだね。
汎用性
汎用性は高い。
- 接続コーデックの網羅性により、Android、iPhone、PC、ゲーム機など、ほぼ全てのBluetooth対応デバイスで最高の音質が楽しめる。
- 4.4mmバランスと3.5mmアンバランス(S-Balanced)の両出力を備えているため、どんなヘッドホンケーブルでもそのまま接続可能。
- 内蔵マイクのおかげで、単なるリスニング機器ではなく、通話やリモートワークのツールとしても使える。
唯一、GO blu Airが上位機GO bluに劣るのが、前述の通りUSB-DAC機能がない点だ。もしPCやDAPと有線で繋いで、より高音質なハイレゾ音源(96kHz以上)を聴く機会が多いなら、GO bluの方が汎用性は上だと言わざるを得ないね。
携帯性、バッテリー性能
携帯性は最強クラスと言っていい。約31gという軽さは、ポケットに入れても重さを感じさせないし、付属のマグネットクリップで服に固定すれば、ケーブルの煩わしさから完全に解放される。
特にマグネットクリップは非常に優秀で、しっかりと固定できるから、激しい動きを伴う運動でなければ外れる心配はなさそうだ。クリップを外せば、本体はさらに薄型になり、ミニマムなデザインが際立つ。
バッテリー性能は、公称値通り約10時間の連続再生が可能。これは通勤やちょっとした外出であれば、数日間充電を気にしなくてもいいレベルだ。ワイヤレス特化にした恩恵が、この長時間再生にしっかり現れているね。バッテリーの不安から解放されるのは、ポータブル機器において何よりも重要だ。
他機との比較(GO bluと同じ動作時には違いがわからない)
最も気になるであろう、GO bluとの音質的な違いについて正直に話そう。
同じコーデック(例:LDAC)で、同じヘッドホン(例:HD 600のバランス接続)を使い、XBass/XSpaceを使わずに比較した場合、
音質の差は、ほとんど、いや、正直言って私には区別がつかなかった。
DACチップが同じCirrus Logic CS43131であり、独立構成のアンプ設計も共通しているため、ワイヤレスレシーバーとして「最高のパフォーマンス」を発揮している状態では、音質の核となる部分は同等と見て間違いない。
GO blu AirがGO bluから削ったのは、主にUSB-DAC回路だ。ワイヤレスで運用する限り、その音質の劣化を感じることはなかった。むしろ、新しいBluetoothチップ(QCC5144)とバージョン(5.2)のおかげか、接続の安定性や省電力性ではGO blu Airの方が優位かもしれないと感じたよ。
コストパフォーマンス
GO blu Airのコストパフォーマンスは、非常に高いと断言できる。
2万円台前半という価格帯で、
- LDAC/LHDC対応の最新Bluetooth 5.2チップ
- Cirrus Logic MasterHIFI DAC
- ツインモノラル構成の独立ヘッドホンアンプ
- 4.4mmバランス出力
- HD 600をも駆動できるパワー
- iFi独自のXBass/XSpaceアナログ補正
- 着脱式マグネットクリップ
これだけの要素が詰め込まれている。特に、音質と駆動力のレベルがこの価格とサイズで実現されているのは、競合製品を見てもなかなか類を見ない。高音質を手のひらサイズで実現するための「最適解」であり、Bluetoothレシーバー市場において新たなベンチマークになりうる製品だと言えるね。
iFi audio GO blu Airの実力を簡潔にまとめると
iFi audio GO blu Airは、「手軽さ」と「Hi-Fiサウンド」を極限まで両立させた、ワイヤレス特化型の超高性能ポータブルヘッドホンアンプだ。
独立構成の回路設計と強力なアンプにより、開放型ヘッドホンのK702やHD 600さえも「普通に」鳴らせるだけの駆動力を持ちながら、重量はわずか31g。マグネットクリップで身につけるように音楽を楽しめる快適さと、XBass/XSpaceで自分好みに音をカスタムできる楽しさを兼ね備えている。上位機GO bluとの音質差はワイヤレス運用においてはほぼなく、USB-DAC機能が必要なければ、むしろ再生時間や携帯性で上回る、「GO bluの精神的後継機」と言える傑作だね。
iFi audio GO blu Airのメリットとデメリットは?
最後に、GO blu Airの魅力と、正直に言って改善してほしい点をまとめておこう。
iFi audio GO blu Airならではの価値や長所は?(箇条書き)
- 驚異的な駆動力と高音質: HD 600などのハイインピーダンスヘッドホンを余裕で鳴らせる256mW(32Ω)のパワー。このサイズのアンプとしては規格外。
- 本気のHi-Fi設計: Bluetooth、DAC、アンプを独立させた「ツインモノラル」設計が、クリアで立体的なサウンドを実現。
- 4.4mmバランス出力: 超小型機ながら4.4mmバランス端子を搭載し、高解像度なサウンドを堪能できる。
- 神がかった携帯性: 約31gの超軽量ボディと、着脱式マグネットクリップによる「身につける」感覚の快適さ。
- 実用的なアナログ補正: XBass(低音)とXSpace(音場)が、音源やヘッドホンの特性を損なうことなく、サウンドを豊かにしてくれる。
- 長時間バッテリー: 約10時間の連続再生が可能で、日常使いから長距離移動まで安心。
- 高いコストパフォーマンス: 2万円台前半で、上位機GO bluに匹敵するワイヤレス音質を実現。
iFi audio GO blu Airの弱点や改善要望点は?(箇条書き)
- USB-DAC機能の省略: GO bluにあった有線接続(USB-DAC)機能がないため、PCやDAPと有線で繋いでハイレゾを楽しむ用途には使えない。
- 高能率IEMでのノイズ: 感度の高いIEMを接続した場合、微かにホワイトノイズが確認されることがある。
- aptX LL非対応: 上位機GO bluにあったaptX LL(Low Latency)が非対応のため、特にシビアなゲーム用途では遅延を感じる可能性がある。
- アプリ機能のシンプルさ: コントロールアプリ「iFi Nexis」でできることが、フィルター切り替えなど最小限に留まっており、細かなイコライザー調整などはできない。
iFi audio GO blu Airがおすすめのユーザーなど
GO blu Airがあなたのオーディオライフに最適かどうかを判断するために、おすすめユーザーとそうでないユーザーを明確にしておくね。
iFi audio GO blu Airがおすすめのユーザーは?(箇条書き)
- 「ワイヤレスでHD 600を鳴らしたい!」というハイインピーダンスヘッドホンユーザー。
- Bluetooth DAC/AMPを初めて買うが、音質に妥協したくない人。
- 4.4mmバランス接続対応のポータブルアンプを探している人。
- 通勤、通学、ジョギングなど、移動中に身につけて快適に音楽を楽しみたい人。
- 低音や音場の広さを、アナログ補正で手軽に調整したい人。
- GO bluが気になっていたが、価格やUSB機能は必要ないと感じていた人。
iFi audio GO blu Airがあまりおすすめではないユーザーは?(箇条書き)
- 有線接続(USB-DAC)をメインで使い、96kHz以上のハイレゾ音源を楽しみたい人(→GO bluまたは他のポータブルDAC/AMPを推奨)。
- 極度に感度の高いIEM(インイヤーモニター)をメインで使い、無音時のホワイトノイズを完全に避けたい人。
- 遅延が致命的になるシビアなゲームをワイヤレス接続で楽しみたい人(aptX LL対応機を推奨)。
- アプリで細かくグラフィックイコライザーなどを調整したい人。
レビュアーによる私感まとめと本機が買いのポータブルオーディオ機器かの結論
個人的な感想を述べさせてもらうと、GO blu Airは「よくやった!」と拍手を送りたい製品だね。
私も含め、オーディオファンは「ポータブルは所詮ポータブル」とどこかで割り切りがちだけど、GO blu Airは、その割り切りを限りなく小さくしてくれた。リファレンス機のmicro iDSD Signatureほどの「余裕」や「重厚感」こそないものの、音質の傾向、解像度、そして何より駆動力の「実用度」は、このサイズ感では驚異的だ。K702のクリアさも、HD 600の懐の深さも、しっかりと感じさせてくれた。
上位機のGO bluの存在を考えると、「有線DAC機能」という付加価値を取るか、「軽快な携帯性と長時間再生」を取るか、という究極の選択を迫られることになる。
しかし、現代において、スマートフォンのBluetooth接続がメインストリームであることは間違いない。その点において、GO blu Airは、ワイヤレスオーディオの「最良の答え」として、上位機に遠慮することなく、独自の価値を確立している。
結論として、iFi audio GO blu Airは、2025年現在において「買い」のポータブルオーディオ機器でしょう。 特に、手持ちの高級ヘッドホンを最高のワイヤレスサウンドで鳴らしたいと願う全てのユーザーに、自信を持っておすすめできる傑作だ。迷ったら、GO blu Airを選んで間違いないよ!
まとめ
iFi audio GO blu Airは、その「Air」の名の通り、手軽さ、軽快さ、そして価格をライトにしたことで、より多くのオーディオファンにiFi audioのHi-Fiサウンドを届けてくれる、非常に価値の高い製品だ。ワイヤレスで極上の音質をハイコスパに体験したい方は、ぜひ手に取って、その音に驚いてみてほしい。あなたのモバイルリスニング環境が、一気にアップグレードされることでしょう!


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