
ソニーは、同社完全ワイヤレスイヤホンの新エントリー機・WF-C710Nを4月25日に発売。オープン価格で発売当初の実売価格は約1.8万円。従来機のWF-C700N(ソニーストア価格15,400円、実売価格約1.2万円)の後継機。
WF-C710Nと従来機のWF-C700Nを比較しての違いを解説。新モデルの改善点とそのメリットのポイントなどをわかりやすく解説します。
SONYの完全ワイヤレスイヤホンエントリークラス機WF-C710NとWF-C700N
SONYの完全ワイヤレスイヤホン「WF-C710N」と「WF-C700N」は、いずれもエントリークラスとして登場したモデルです。WF-C710Nは2025年4月に発表された新モデルで、エントリークラスながらミドル〜ハイエンドクラスに迫る性能が特徴です。一方で、WF-C700Nはその前モデルにあたるイヤホンとして、多くのユーザーから評価を得てきました。どちらもエントリーモデルに位置しますが、性能や機能にはさまざまな違いがあります。
SONY WF-C710NとWF-C700Nの違い
WF-C710NとWF-C700Nの違いは、音質や機能性において細かな改良が行われている点です。特にWF-C710Nでは、ノイズキャンセリング(ANC)性能や外音取り込み、通話性能などが大幅に進化しており、上位モデルにも匹敵する仕様になっています。それでは順を追ってその違いを解説していきます。
ANC性能の違い:WF-C710NのANCは従来よりも強力なANC性能を実現
WF-C710Nでは、従来のWF-C700Nに比べてノイズキャンセリング性能が大幅に進化しています。WF-C700Nではフィードフォワードマイクを使用していましたが、WF-C710Nでは新たにフィードバックマイクを追加したデュアルマイク仕様を採用しています。この変更により、外部音をより正確に検知し、ノイズを効果的に打ち消す性能が実現されています。特に電車や飛行機といった騒音の多い環境でも、その効果を実感できるでしょう。
外音取り込み性能の違い:WF-C710Nは外音取り込み機能も強化
WF-C710Nの外音取り込み性能は、デュアルマイクシステムの採用に伴い強化されています。これにより、周囲の音をより自然にキャッチし、日常生活での使用がより便利になっています。例えば、街中での会話、アナウンスの確認などもスムーズに行うことが可能です。一方でWF-C700Nも外音取り込み機能を搭載していますが、その精度や自然さではWF-C710Nが優位に立っています。
通話性能の違い:WF-C710NはAIを使った通話ノイズリダクション機能を初搭載
WF-C710Nは、AIを利用した通話ノイズリダクション機能を新たに搭載しています。この機能により、通話時に相手の声をクリアに伝達し、背景ノイズを効果的に抑えることができます。そのため、ビデオ会議や電話での使用でも快適さが向上しています。一方でWF-C700NにはこのAI機能は採用されておらず、通話性能の面でもWF-C710Nがリードしています。
操作系の違い:WF-C710Nはタッチ式、WF-C700Nは物理ボタン式
操作性に関して、WF-C710Nはタッチ式操作を採用しているのに対し、WF-C700Nは物理ボタン式となっています。タッチ式は直感的に操作が可能で、細かな設定や操作がより簡単になっています。一方の物理ボタン式は、押した感覚がわかりやすい点がメリットですが、操作性という観点ではWF-C710Nに軍配が上がります。
すばやく周囲の音を確認できる「クイックアテンション」機能をWF-C710Nのみ搭載
WF-C710Nには、新たに「クイックアテンション」機能が搭載されています。この機能により、イヤホンをつけたままでもタッチ操作で周囲の音を一時的に取り込むことが可能です。一時停止やイヤホンを外す必要がなく、利便性が大幅に向上しています。この機能はWF-C700Nには搭載されていません。
タッチセンサーを触るだけで対応アプリ/コンテンツを再生できる「クイックアクセス」をWF-C710Nのみ搭載
「クイックアクセス」機能は、WF-C710Nならではの新しい機能です。一部対応アプリやコンテンツをタッチセンサーを触るだけで操作可能とするもので、手軽さが増しています。音楽ストリーミングサービスを頻繁に利用する方にとって便利な機能といえるでしょう。
そのほかの違い
・装着検出機能の有無:装着検出機能をWF-C710Nのみ搭載しており、非装着時のタッチ誤検出を防止
・Bluetoothバージョンの違い:WF-C710Nは5.3、WF-C700Nは5.2
・イヤホン本体の重量の違い:WF-C710Nは5.2g、WF-C700Nは4.6g
・充電ケース重量の違い:WF-C710Nは38g、WF-C700Nは31g
・イヤホンや充電ケースのサイズの違い:WF-C710Nのほうがイヤホン本体、充電ケースともにやや大きくなっている
・バッテリー性能の違い:イヤホン本体のバッテリー持続時間(ANCオン時)はWF-C710Nは8.5時間、WF-C700Nは7.5時間。
充電ケースのバッテリー持続時間(ANCオン時)はWF-C710Nは21.5時間、WF-C700Nは7.5時間
・急速充電性能の違い:WF-C710Nは5分充電で60分再生、WF-C700Nは10分充電で60分再生
・充電ケースの違い:WF-C710Nの充電ケースはマグネットのサイズや強度を調整することで、よりイヤホンが取り出しやすくなったほか、ケース蓋の開口部が拡大され、スムーズに取り出しやすい構造となった
カラバリの違い:WF-C710Nのカラバリは、ホワイト、ブラック、ピンクと、同社完全ワイヤレスイヤホンでは初めてとなるスケルトンデザインを採用したグラスブルーの4色、WF-C700Nのカラーはラベンダー、セージグリーン、ホワイト、ブラックの4色
SONY WF-C710NとWF-C700Nの違いの簡単なまとめ
SONYの完全ワイヤレスイヤホン新モデル・WF-C710Nと従来機のWF-C700Nを比較すると、両者には明確な違いがいくつかあります。WF-C710Nでは、デュアルマイクシステムによる進化したノイズキャンセリング性能や外音取り込み機能、AIを活用した通話ノイズリダクション機能などが特徴的です。また、装着検出機能の追加やタッチセンサーに対応した操作性の向上にも注目です。
バッテリー性能も改善されており、WF-C710Nはノイズキャンセリングオン時で最大8.5時間の連続再生が可能で、急速充電性能や充電ケースの利便性も強化されています。一方、WF-C700Nは物理ボタン式操作や軽量でコンパクトなデザインが特徴で、価格面でも手頃であるためコストパフォーマンスを重視するユーザーに向いています。
エントリークラスでありながらハイエンドモデルに迫る性能を備えたWF-C710Nは、音質や機能性の両面で進化が際立っており、シームレスな使用体験を提供します。ただし、軽量さやシンプルな操作性を優先する場合にはWF-C700Nも十分な選択肢となります。
SONY WF-C710NとWF-C700Nに共通の内容
ドライバーは、可動性の高い振動板を搭載したソニー独自開発の5mm径ダイナミック型
SONYの完全ワイヤレスイヤホン新モデル・WF-C710Nと従来機のWF-C700Nには、どちらもソニー独自に開発された5mm径のダイナミックドライバーが採用されています。このドライバーは可動性に優れた振動板を搭載し、小型ながら迫力ある音質と繊細な表現力を両立しています。エントリークラスながらも高い音質を実現するこの仕様は、どちらのモデルでも共通の魅力となっています。
イヤホン本体を耳との接触面で支える「エルゴノミック・サーフェス・デザイン」により、耳の内側にフィットする曲線形状を採用
WF-C710NとWF-C700Nは、どちらも「エルゴノミック・サーフェス・デザイン」に基づいたイヤホン設計を採用しています。このデザインにより、耳の内側にフィットする滑らかな曲線形状を実現し、快適な装着感を提供します。これにより、長時間の使用でも耳への負担を軽減し、多くのユーザーに適した装着感を楽しめます。
BluetoothコーデックはSBCとAACをサポート
SONY WF-C710NとWF-C700Nは、どちらもBluetoothコーデックとしてSBCとAACをサポートしています。これにより、多くのデバイスとの互換性が高く、十分な音質を確保するとともに、安定した接続も実現しています。
マルチポイント接続にも対応
WF-C710NとWF-C700Nは、マルチポイント接続に対応しており、2台のデバイスを同時にペアリングすることが可能です。この機能によって、スマートフォンでの電話応答やタブレットでの映画鑑賞をシームレスに切り替えることができ、利便性が向上しています。
ユーザーの行動や場所に連動して、事前に登録したANC/外音取り込み設定やイコライザー設定に自動で切り替わる「アダプティブサウンドコントロール」にも対応
両モデルとも「アダプティブサウンドコントロール」機能を搭載しています。この機能はユーザーの行動や周囲の環境に対応し、あらかじめ設定したノイズキャンセリング(ANC)や外音取り込み、イコライザー設定を自動で切り替えることができます。これにより、移動中や静かな室内など、使用シーンに応じた快適なリスニング体験が可能となります。
外音の取り込み量は、アプリから20段階から調整できる
外音取り込み性能も、WF-C710NとWF-C700Nで共通の特長です。専用アプリから外音の取り込み量を20段階で調整できるため、自分に合った外音取り込みレベルを細かく設定できます。これにより、周囲の音を適切に取り込みながら、安全性や快適性を確保することができます。
ソニーの立体音響「360 Reality Audio」が利用できる
SONYの360 Reality Audioを両モデルともに対応しており、臨場感あふれる立体音響を楽しむことができます。これにより、ライブ音源などの臨場感や空間的な広がりを体験でき、音楽をより没入的に楽しめます。
圧縮された音源を高音質に変換するDSEEを利用できる
WF-C710NとWF-C700Nには、DSEE(Digital Sound Enhancement Engine)機能が搭載されています。この機能は圧縮された音源を分析し、高音質に変換します。これにより、圧縮音源であってもクリアで解像感の高い音質を楽しむことが可能です。
スマホの音声アシスタント起動にも対応
WF-C710NとWF-C700Nは、スマホの音声アシスタント起動に対応しています。これにより、音声での操作や情報検索など、日常の利便性を一層向上させることが可能です。
アプリ「Sound Connect」からイコライザーや各種設定などをカスタマイズ可能
専用アプリ「Sound Connect」を使用すれば、WF-C710NとWF-C700Nのイコライザーや他の設定を細かく調整することができます。これにより、それぞれの好みに合った音質や機能設定を簡単にカスタマイズすることができます。
イヤホン本体は防滴性能IPX4に対応
WF-C710NもWF-C700Nも、防滴性能IPX4に対応しています。これにより、雨天時や運動中の汗がかかる状況でも問題なく使用でき、日常使いに適した耐久性を持っています。
LDACには非対応
両モデルともにLDACには対応していません。一部の高音質志向の機能は省かれていますが、価格を抑えたエントリーモデルとして十分な性能を備えています。
低遅延モードは搭載していない
WF-C710NとWF-C700Nは低遅延モードには対応していません。ゲームや動画視聴時の音声遅延が重要視される場合には注意が必要です。
ワイヤレス充電には対応していない
両モデルはワイヤレス充電には非対応です。ただし、有線充電で十分な充電速度を確保できるため、一般的な使用には大きな支障はありません。
WF-C710Nと従来機のWF-C700Nに共通の内容の簡単なまとめ
SONYの完全ワイヤレスイヤホン新モデル・WF-C710Nと従来機WF-C700Nは、共にエントリークラスながらソニー独自の高性能技術を多数搭載しています。両モデルともに5mm径のダイナミックドライバーを採用しており、コンパクトなサイズながら迫力ある音質を実現しています。また、耳にフィットしやすい「エルゴノミック・サーフェス・デザイン」を取り入れているため、長時間装着しても快適な使用感が得られます。
さらに、BluetoothコーデックはSBCとAACをサポートし、iOSやAndroidと幅広く互換性があります。マルチポイント接続にも対応しており、複数デバイスとの連携がスムーズです。「アダプティブサウンドコントロール」機能を活用することで、ユーザーの行動や環境に応じてノイズキャンセリングや外音取り込み設定が自動で切り替わり、利便性が高い設計となっています。
また、外音取り込み機能では、外部音を20段階の細かな調整が可能で、周囲の状況に応じた柔軟な操作が可能です。音質面では、ソニーの立体音響技術である「360 Reality Audio」に対応し、DSEE(Digital Sound Enhancement Engine)による圧縮音源の高音質化も魅力的です。なお、防滴性能はIPX4で、運動中や雨天での使用にも適しています。
一方、低遅延モード、LDAC、ワイヤレス充電には非対応となっており、この点は両モデル共通の仕様となっています。エントリークラスながらも先進的な機能が詰め込まれたこれら製品は、価格以上の価値を提供する優れたモデルと言えます。
SONY WF-C710N vs WF-C700N 仕様比較表
| 項目 | WF-C710N | WF-C700N |
|---|---|---|
| ノイズキャンセリング | デュアルマイク(フィードフォワード+フィードバック)による強力なANC | フィードフォワードマイクのみ |
| 外音取り込み | デュアルマイクによる性能強化 | 標準的な取り込み性能 |
| 通話性能 | AI通話ノイズリダクション搭載 | 通常の通話性能 |
| 操作方法 | タッチ式操作 | 物理ボタン式操作 |
| クイックアテンション機能 | 搭載(周囲の音を瞬時に確認) | 非搭載 |
| クイックアクセス機能 | 搭載(タッチでアプリ・コンテンツ起動) | 非搭載 |
| 装着検出機能 | あり(誤操作防止) | なし |
| Bluetoothバージョン | 5.3 | 5.2 |
| イヤホン重量 | 約5.2g | 約4.6g |
| 充電ケース重量 | 約38g | 約31g |
| 本体・ケースサイズ | やや大きめ | やや小さめ |
| バッテリー持続時間(イヤホン/ANCオン) | 約8.5時間 | 約7.5時間 |
| バッテリー持続時間(ケース込み/ANCオン) | 約21.5時間 | 約15時間 |
| 急速充電 | 5分充電で60分再生 | 10分充電で60分再生 |
| ケース構造 | 蓋が開きやすく、取り出しやすい構造 | 標準構造 |
| カラーバリエーション | ホワイト、ブラック、ピンク、グラスブルー(スケルトン) | ラベンダー、セージグリーン、ホワイト、ブラック |
共通仕様(両モデル共通)
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5mm径ダイナミック型ドライバー
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エルゴノミック・サーフェス・デザイン
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Bluetoothコーデック:SBC / AAC
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マルチポイント対応
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アダプティブサウンドコントロール対応
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外音取り込みレベル20段階調整(アプリ操作)
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360 Reality Audio対応
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DSEE対応
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音声アシスタント起動対応
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Sound Connectアプリ対応
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防滴性能:IPX4
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付属品:ハイブリッドイヤーピース(3サイズ各2)、USB Type-Cケーブル
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LDAC非対応
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低遅延モード非搭載
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ワイヤレス充電非対応
SONY WF-C710NとWF-C700Nの違いによる比較分析
音質の違い
SONYの新モデルWF-C710Nと従来機WF-C700Nでは、どちらもソニー独自開発の5mmダイナミックドライバーを採用しており、高音質な音楽再生を実現しています。ただし、WF-C710Nではデュアルマイク仕様やANC性能の向上により、周囲が騒がしい場所でもより細やかな音のディテールを楽しむことができます。さらに、DSEE(Digital Sound Enhancement Engine)を搭載しており、圧縮音源を高音質に変換する点で共通ですが、WF-C710Nは全体的にバランスの取れたクリアな音質が強化されています。
ANC性能、外音取り込み性能の違い
ANC(アクティブノイズキャンセリング)性能と外音取り込み性能において、WF-C710Nは大きな進化を遂げています。WF-C710Nはフィードフォワードマイクとフィードバックマイクを組み合わせたデュアルマイク構造を採用しており、従来のWF-C700Nと比べてより強力で精度の高いノイズキャンセリングを実現しました。また、外音取り込み性能もデュアルマイクの採用により進化し、より自然で明確な外音の聞き取りが可能です。
通話性能の違い
WF-C710NはAI技術を活用した通話ノイズリダクション機能を新たに搭載しています。この機能により、雑音が多い環境でもクリアな通話が可能となっています。一方、WF-C700Nにはこの機能が搭載されていないため、通話性能では新モデルであるWF-C710Nが優位性を持っています。
操作性の違い
WF-C710NとWF-C700Nの操作系には、明確な違いがあります。WF-C710Nはタッチセンサーを採用しており、直感的かつスムーズな操作が可能です。一方、WF-C700Nは物理ボタン式の操作方法で、確実なフィードバックが得られる点が特徴です。操作感の好みや使用シーンに応じて選択が分かれるポイントです。
機能性の違い
WF-C710Nは「クイックアテンション」機能や「クイックアクセス」機能、装着検出センサーといった利便性を向上させる新機能を搭載しています。これにより、ワイヤレスイヤホンとしての使い勝手が大幅に向上しました。一方、WF-C700Nはこれらの機能が非搭載で、基本機能に特化した性能となっています。
バッテリー性能の違い
バッテリー持続時間でも違いが見られます。WF-C710NはANCオン時で約8.5時間の再生が可能で、WF-C700Nの約7.5時間と比較して優れています。また、急速充電性能においてもWF-C710Nが5分の充電で60分再生可能なのに対し、WF-C700Nでは10分の充電で60分再生可能です。使用時間の長さや充電ペースを重視する場合は、WF-C710Nが最適です。
デザイン・カラーリングの違い
WF-C710Nは、ブラック、ホワイト、ピンク、グラスブルーの4色展開で、特に半透明デザインのグラスブルーが特徴的です。一方、WF-C700Nの配色はよりクラシックで、シンプルなデザインを好む方に向いています。また、WF-C710Nはイヤホン本体およびケースがやや大きめで、取り出しやすさの向上が図られています。
コストパフォーマンスの違い
WF-C710Nは性能向上に伴い、価格は市場推定価格18,000円(税込)とWF-C700Nよりやや高めに設定されています。しかし、その分、より充実した機能と性能を提供します。一方、WF-C700Nはエントリーモデルとしてコストを重視した選択肢となっており、基本機能を抑えたい方には魅力的なモデルです。
WF-C710Nが優れている点のまとめ
SONYの完全ワイヤレスイヤホン新モデル・WF-C710Nは、従来機のWF-C700Nと比較して多くの点で性能が向上しています。その中でも大きな特徴は、ノイズキャンセリング性能の進化とタッチ操作への対応です。WF-C710NはデュアルマイクによるANC(アクティブノイズキャンセリング)を採用しており、フィードフォワードマイクとフィードバックマイクを組み合わせることで、より効率的に周囲のノイズを抑えることが可能になっています。
また、WF-C710Nでは外音取り込み性能も強化されています。新しく採用されたデュアルマイクにより、自然な環境音の取り込みが実現され、ANCとの切り替えもスムーズです。さらに、AIを活用した通話ノイズリダクション機能が初搭載されており、通話時の音声のクリアさが向上しました。
操作性にも大きな違いがあります。WF-C710Nはタッチセンサー式の操作に対応しており、WF-C700Nの物理ボタン式操作と比較して、直感的で快適な使い心地を提供します。また「クイックアテンション」機能や「クイックアクセス」機能も新たに搭載されており、周囲の音を一時的に取り込む際や、アプリの迅速な利用がさらに便利になっています。
その他にも、WF-C710Nではイヤホン装着検出機能が追加され、誤操作の防止やより効率的な使用が可能です。バッテリー性能にも改良が加えられ、ANCオン時の再生時間が8.5時間と、WF-C700Nの7.5時間を上回っています。さらに充電ケースの設計においても、開口部を拡大し取り出しやすさを追求、使いやすさに配慮がされています。
総じて、WF-C710Nは音質、機能性、操作性の面で非常に優れた進化を遂げています。特に、これから完全ワイヤレスイヤホンを初めて購入する方や、ANCや高い通話性能といった最新機能を求めている方にとって、エントリークラスながら満足度の高い選択肢であるといえるでしょう。
WF-C700Nのメリットはある?
SONYの完全ワイヤレスイヤホン新モデル・WF-C710Nが従来機のWF-C700Nと比較してさまざまな性能を向上させている一方で、WF-C700Nにもいくつかのメリットがあります。特に、WF-C700Nはエントリーモデルとしてコストパフォーマンスの高さが魅力です。現行モデルに比べて市場価格が抑えられているため、性能において求める条件が大きくない場合や、予算を重視される方にとっては十分選択肢として考えられます。
また、WF-C700Nは本体や充電ケースの重量が軽量化されており、長時間装着しても負担が軽く、さらに携帯性に優れている点も見逃せません。イヤホン本体は約4.6gと、新型のWF-C710Nと比較して約0.6g軽量化されています。また、充電ケースも31gと、WF-C710Nの38gに比べ軽くなっています。このため、よりコンパクトで持ち運びに便利なアイテムと言えるでしょう。
WF-C700Nは基本的なBluetoothコーデックとしてSBCとAACに対応し、音質面でも十分なクオリティを提供しています。さらに、防滴性能はIPX4に準拠しており、普段使いには十分な耐久性を備えています。また、WF-C710Nにも搭載されているソニーの独自技術「DSEE」に対応しており、圧縮音源も高音質で楽しむことが可能です。
このように、WF-C700Nは最新のWF-C710Nと比較すると機能面で劣る部分もありますが、価格面や軽量性、基本性能においてはバランスの取れたエントリーモデルと言えます。「過剰な機能はいらないが、ソニー製のワイヤレスイヤホンが欲しい」といったニーズをお持ちの方には最適な選択肢となるでしょう。
どちらがどうおすすめ
基本的にはWF-C710Nが音質、機能性の両面でおすすめ
SONYの完全ワイヤレスイヤホン新モデルであるWF-C710Nは、従来機WF-C700Nと比較して、音質や機能性の面で大きな進化を遂げています。特にノイズキャンセリング性能は、フィードフォワードマイクに加えてフィードバックマイクを追加したデュアルマイク構造により、周囲の騒音をより効果的に抑えることができます。さらに、通話性能の向上やクイックアテンションといった便利な機能、新たに搭載された装着検出センサーなど、快適性や実用性も抜群です。
DSEEによる高音質化や豊富なカスタマイズ機能、さらに8.5時間の長時間バッテリーなど、音楽を楽しむうえでのポイントもしっかり押さえています。これらの理由から、音質や機能性を重視する方にはWF-C710Nが断然おすすめです。
実売価格の安さにこだわるならWF-C700Nで十分な場合も
一方で、従来機のWF-C700Nもエントリークラスとしての役割を果たす十分な性能を備えています。特に基本的なノイズキャンセリング機能や外音取り込み性能、IPX4の防滴性能などを備え、日常生活での使用には不自由ありません。バッテリー性能もANCオン時で7.5時間と決して短くはなく、コストパフォーマンスを重視する方には魅力的な選択肢です。
また、実売価格でWF-C700NはWF-C710Nよりも手頃に購入できるため、日常使いにはWF-C700Nでも十分だと考えられます。高機能を必要としない方や、価格を抑えたい方には、引き続きこちらのモデルも視野に入れることをおすすめします。
まとめ
SONYの完全ワイヤレスイヤホン新モデル・WF-C710Nと従来機のWF-C700Nを比較すると、WF-C710NはANC性能や外音取り込み性能、通話性能、操作性、そして機能性といったあらゆる面で大きく進化したことがわかります。特に、デュアルマイク仕様によるノイズキャンセリングの強化やAI技術を活用した通話ノイズリダクション、クイックアテンションや装着検出機能の搭載など、エントリークラスの枠を超えた性能は、音楽を楽しむだけでなく日常の使い勝手にも大きな影響を与えるでしょう。
一方で、WF-C700Nもエントリーモデルとして非常に優秀な性能を持っており、コストパフォーマンスを重視するユーザーにとっては十分なクオリティを提供します。基本的にはWF-C710Nがおすすめですが、価格面でのバランスを考えるとWF-C700Nも選択肢に含める価値があるでしょう。
最終的に、どちらを選ぶべきかは、より高い性能と機能性を求めるか、あるいはリーズナブルながら必要十分な性能を求めるかによって異なります。自分の使用シーンや予算に合ったモデルを選ぶことで、満足度の高い音響体験を楽しむことができるでしょう。


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